Cut 3月号 (雑誌)・おとぎ話が世界を癒す

ロッキング・オン


新百合ケ丘にけっこう気に入っている本屋(Ayumi Books)があって、そこで立ち読みしました。静かな本屋や図書館で長時間立ち読みするのって好きです。

くまのプーさん』に大きくページが割かれていました。そこで書かれていたことで、そうだな、と思ったのがあの本はミルンの文章と、シェパードの絵が両方揃って完成している、というもの。たしかに。

そこで、あらためて大判に印刷されたプーさんの挿絵を見て、ファンタジーの定石を押さえた見事な挿絵だなと思った。それはまず、クリストファー・ロビンや、自然の風景、部屋の中のインテリアなどが、丁寧にリアルに描かれていることです。抽象化して描くのでなく、しっかりしたデッサンをもとに描かれている。そして、そこに「ぬいぐるみ」のプーや、コブタや、イーヨーがいて動いて、喋って、考えている。ディズニーのアニメと違って、生き物のようにでなく、ぬいぐるみとして正確に描かれている。そして「ぬいぐるみ」なのに考えている。歌っている。ディズニーのプーは、ぬいぐるみというよりは、デフォルメされた熊、もしくは異世界の生き物のようで、ぬいぐるみが「何故か」動いているという感じはしません。シェパードはさすがだなぁ、と思いました。

他には『ムーミン』も大きく取り上げてありました。新しい発見というほどのものはなかったけれど。

それと、ブルーナの絵が大きなcutの紙面いっぱいに描かれていました。このパワーはすごいです。どーんとミッフィーちゃんです。モンドリアンコンポジションを彷佛とさせました。


2003/3/31
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