2003-01-01から1年間の記事一覧

せかいいちうつくしいぼくの村

小林豊 小林豊氏の講演会に参加した時のことを書いておきたいと思います。『せかいいちうつくしいぼくの村』という絵本を書いた画家さんです。私はもともと参加する予定はなく、飛び入りで聞く機会を得た会でしたので、この絵本も小林さんのことも何も知りま…

おとなが読むファンタジー・ガイド

ーきみがアリスでぼくがピーター・パンだったころー 風間賢二 風間氏はファンタジー系の多数の本を翻訳されている人のようです。実は彼が訳した本を全然読んだことがないのですが。その彼による古典ファンタジーの紹介をまとめたのが本書です。取り上げられ…

ロバの音さがし

ロバの音楽座 http://roba-house.com/otosacd.html 先日紹介した絵本屋のトムズボックスに久しぶりに家族で行って来ました。狭いので長居しずらいのですが、今回は家族3人でねばって(^_^;)、1時間ほどいて色々読んでみました。我々が立ち読みをしていると…

四月物語

岩井俊二 http://www.dnp.co.jp/museum/nmp/nmp_j/review/0515/movie0515.html 岩井俊二の映画をはじめてまともに見ました。これ以外に見たのは『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』だけです。この打ち上げ花火はけっこう好きで(ちと臭いのだが…

ねっとのおやつ

佐藤雅彦 so-netで配信されていたミニミニアニメから作られたコミック版です。ミニゾウとかいいぞ。最初に佐藤雅彦に出会ったのは「小池屋スコーン」でした。何気なくテレビを見ていたら、あのコマーシャルが流れて、それこそスコーンっと頭が白くなりました…

ハンニバル戦記

(ローマ人の物語1--5) 塩野七生 何はともあれ面白い。単行本で続々と刊行されていたのを横目に読みたい読みたいと思っていました。最初の三冊目までが文庫になりましたので移動中にも読めるということから手をつけました。『海の都の物語』とか『チェーザレ…

ローマは一日にしてならず

トムズボックス

日経MJという新聞があるのですが、その一面にトムズボックスの話が載っていました。絵本好きには紹介するまでもないかも知れませんね。 トムズボックスのHP http://www.tomsbox.co.jp/ 吉祥寺のちょっと離れた通りにある紅茶屋の、そのまた一番奥にある小さ…

ゲーム脳の恐怖

森 昭雄(NHK出版、生活人新書) 私たち(30代)の子供時代が、それ以前の人たちの子供時代と違うのは生まれた時からテレビがあったことです。私たちはテレビとともに育ってきました。昭和32年に大宅壮一氏が「一億総白痴化」と言って警告を放ってから40年あま…

国際子ども図書館

上野駅についたのが午前11時ごろ、影をくっきりと切り抜く強い陽射しが照っています。目的地は国際子ども図書館ですが、まだ時間が早いかなと思い、とりあえず手近の国立西洋美術館にふらふらと入りました。 国立西洋美術館 http://www.nmwa.go.jp 特別展…

東京国立博物館

国立西洋美術館

ピンポン

曾利文彦・監督 http://pingpong.asmik-ace.co.jp/ 明るく照らされた黄色い体育館の中、目の前に深い緑色の卓球台が広がっている。左手の小さく軽い球を台より少し上に構え、放り投げる。 サーブ 相手のバックに深く すぐに強くドライブのかかったリターンが…

日本民藝館

http://www.mingeikan.or.jp/ 娘の手をひいて降りた井の頭線の駒場東大前はマクドナルドが一件あるだけで店らしいものがない。ずいぶんとさびしい駅前だ。片側は東大の敷地でうっそうと木々が茂っている。周りも住宅街らしく人通りが少ない。駅前の地図を参…

(DVD) 千と千尋の神隠し

先日DVDで『千と千尋の神隠し』を再見したので、その感想を書いておきたいと思います。 いやぁ、こわい、ほんと。映画館でも怖いなとは思っていたのですが、大勢人がいる所で見たせいか、まわりが騒々しかったせいか、それほどでもなかったのだけれど、静か…

増補 ドイツ文学案内

手塚富雄・神品芳夫著 岩波文庫別冊3 かなり網羅的(著者は網羅的になるのを避けたとは言っているが)な文学史である。特定の視点で作品を整理したというよりは、案内と題している通り、時代を追って色々観光案内してもらうような書籍である。ゲーテに多くの…

じつは、わたくしこういうものです

クラフト・エヴィング商會 クラフト・エヴィング商會の新作である。今回は実在の人物のポートレートに架空の職業をあてはめて小文を付けたものだ。「時間管理人」「果物勘定師」「月光密売人」などの、ふざけた職業になっている。実在の人物の写真は、どうし…

えんの松原

伊藤 遊 Oceanさんから借りた本の中に、あの『鬼の橋』を書いた伊藤遊の第二作である『えんの松原』が入っていた。これも本屋で何度も手に取って読むのを迷った本の一つだ。『鬼の橋』が面白かっただけに二作目には期待と不安がないまぜになる。外されたらシ…

青い馬と天使〜いつもいっしょに いたいんだ〜

家族が図書館からウルフ・スタルクの本を数冊借りてきたので読みました。(子供会で取り上げるのかな?) ウルフ・スタルクを初めて読んだのは 『おじいちゃんの口笛』 ウルフ・スタルク著、アンナ・ヘグルンド絵、菱木晃子訳 です。家族がお芝居を見にいっ…

うそつきの天才

ちいさくなったパパ

おじいちゃんの口笛

Ace Combat 3

ずっと気になっている本というのがある。 大学生の頃、『二分間の冒険』の事を紹介してくれた人がいて、それ以来ずっと気になっていた。本屋や図書館で見かけることはあったが、読み通すところまで踏ん切りがつかずに、他に読みたい方に流れていき、結局読ま…

二分間の冒険

海の上のピアニスト

ジュゼッペ・トルナトーレ監督 以前から気になっていた映画をやっと見たのは昨年末だ。『ニューシネマパラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレの映画だ。『ニューシネマ...』は大好きな映画で、やられたと思った。ところで『ニューシネマ...』も、ちゃんとカ…

やっぱりしろくま

斉藤洋 妻が図書館から借りてきてくれたので読むことができました。『しろくまだって』の続編です。カールとマルクのしろくま兄弟が、今度はオーストラリアで活躍する話です。前半最大のポイントは、どうやってオーストラリアに行くかです。斉藤洋えらい!こ…

ブック・オブ・ライフ

監督:ハル・ハートリー 知人の映画マニアが面白かったと言っていたので、DVDを借りてきて見てみました。まるっきりインディーズムービーなので、一般の人には勧められません。予算は100ドルぐらいじゃないのか、というようなチープな映像です。1999年12…

X-MEN

監督:ブライアン・シンガー DVDを借りてきて見ました。なかなか楽しめました。昨晩テレビで見た『ダーク・エンジェル』と似た雰囲気です。もともと古いアメコミ(1963年)が原作なので、話自体はなつかしきSFの香りで、また格好良さがポイントです。しかしス…

STUDIO VOICE「いま、最も有効なファンタジー&書籍150!」

http://www.infas.co.jp/studio-voice/sv-backissue/contents/2002/sv-contents0205.html Oceanさんから借りた雑誌です。さすがに数が多いのでそれなりに網羅されています。ただついているコメントがどれもなんか変、そこがSTUDIO VOICEらしさではあるのだけ…

八月六日上々天氣

長野まゆみ とあるきっかけで長野まゆみをまとめ読みした。『少年アリス』などの初期作品は読んだ事があったが、それ以降まったく興味を失っていた。評判が良いので選んだ四作品は、たしかに、いずれも小説としてのできが相当に良い。ただ私の趣味ではない。…