ハンニバル戦記

(ローマ人の物語1--5) 
塩野七生


何はともあれ面白い。単行本で続々と刊行されていたのを横目に読みたい読みたいと思っていました。最初の三冊目までが文庫になりましたので移動中にも読めるということから手をつけました。『海の都の物語』とか『チェーザレ・ボルジア』とか大好きなのですが、これはたしかにそれらを上回る。この二つの内でクライマックスというか、読みどころはもちろんポエニ戦役です。最初のローマ勃興期から読んでゆくことで、なぜローマが勝ったのかを立体的に理解することができます。ローマ勃興期はけっして資料も多くなく、面白く書くのは難しい時代だと思うのですが飽きさせません。今は続きの『勝者の混迷』を読んでます。


2002/9/9
few01