石川県立歴史博物館


Viscuitの原田さんや、POBoxの増井さんたちと毎年会うWISSというワークショップに参加するために能登半島羽咋に行ってきました。
http://www.wiss.org/

今年は仕事の関係上、最終日だけしか参加できず、大変悔しい思いをしました。これまで10年間フルで参加してきたのに。

今年は発表中に聴衆が、「へぇ〜」ボタンを押せるようになっていて、発表者の横の画面に「へぇ〜」の獲得数が表示されるようになってました(私も10へぇぐらいはもらったかな)。

江渡さんも来ていて「くまうた」を紹介して大受けしていましたね。

会議の後、骨休めのため、金沢に一泊して休暇してきました。その旅の印象など。


コスモアイル羽咋
http://www.city.hakui.ishikawa.jp/ufo/index.html

能登半島羽咋駅の裏辺りに、巨大なUFO型の建物があります。中はシアターと博物館です。その博物館の方をSFCの服部先生と一緒に見てきました。あまり広い博物館ではなかったけれど、実物大のアポロ月着陸線とか、ボイジャーとか、ガガーリンが本当に乗って帰って来たポッドとか、すさまじいものがたくさんありました。何故、こんなところにこんなものが?、というショックを味わいましたね。1960年代生まれの私には、アポロ計画や宇宙開発競争がらみの映像や資料は、すごくわくわくすると同時に、懐かしく感じました。しっかり月面走行車に乗って記念撮影してきました。


各駅停車で金沢に付き、とりあえずホテルにチェックインしてから香林坊周辺をうろうろしました。赤玉本店でおでんを食べて、陶磁器店で九谷の湯のみを買いました。金沢には二回目で、前も思ったけれど、ここは、いわゆる地方都市ではないですね。単なる観光都市でもない。京都に似ています。料理が洗練されていて、どれもうまい。どこの店員の態度も、なんというかそっけないというか、無駄なくしつらえる感じです。こちらから声をかければ丁寧に対応してくれるけれど、そうでない限りは、なるべく邪魔せず意識させないようにする。そういう文化なんですかね。

翌日は兼六園の隣あたりの、美術館と博物館に行ってきました。金沢には泉鏡花室生犀星関連の場所や施設がたくさんあり、そちらも行ってみたかったのですが、まずは基礎かな、と思ったためです。


石川県立美術館
http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/

なかなかな収蔵品でした。特に前田家がらみの品はすごい。硯や筆置きなど細工が見事です。古九谷も多数ありました。国宝や重文級ばかりでしたが、いまだに私には古九谷の良さがわかりません。軽みの入った新しい九谷焼はけっこう好きです。なお波山の花瓶が一つあり印象的でした。それと友禅がいくつか展示してあって、その中の一つの清楚ながら華やかな花の模様が綺麗でした。残念ながら写真がサイトに公開されていない。全体として、太々と豪放な作と、地味ながら繊細な細工が施された作があり、後者に惹かれました。利家とまつだと、まつの方かな?いや逆か。


石川県立歴史博物館
http://www.pref.ishikawa.jp/muse/rekihaku/

かなり気合いの入った博物館です。良く考えて作られていて、物もたくさんあり、体験できるものも多く、博物館の基本をしっかり押さえた良質の博物館でした。全体に派手さはないですが、細部がしっかり作られているので、飽きません。結局1時間半ほどいました。

中に大正から昭和初期の小学校の様子を体験できるコーナーがありました。小学1年生の国語の教科書を、当時と同じ椅子、机で、当時の夜間の明かりのもとで読めるようになっています。サルカニ合戦などがカタカナで書かれていて、思わず読みふけってしまいました。


ハヤク メヲ ダセ カキノタネ デナイト ハサミデ ハサミキル

と書かれています。ハサミキルとは妙な表現です。このサルカニ合戦では、カニのお母さんは青い柿をぶつけられて死んでしまい。復讐線の最後、ウスに押さえられた猿に対し、子蟹は


ハサミデ サルノ アタマヲ ハサミキリマシタ

で終わっていました。おっと。


2003/12/7
few01