ぼくのなつやすみ
実は発売当初から気になってはいたのですが、広告に使われているコピーが嫌で敬遠していました。だって、「おとなになってしまったあなたへ」とか「気持ちよくって、ちょっぴり切ない」とか言われると、避けたくなりませんか?
で、土曜日に娘と一緒にゲーム屋に行って、さんざん迷って買いました。でもこれ良いです。
ゲームシステムは『バイオハザード』に良く似ています。ご存じない方のために説明しますと、綺麗な背景画の中を三次元CGのキャラクターがうろうろする、というものです。もちろん怪物は出てきませんし、戦闘の類は一切ありませんが、操作方法が同じなので、一瞬妙なデジャブが走りました。
見所はとにかく丁寧に作られていることです。
背景画は『となりのトトロ』を彷彿とさせる森の情景で、その中を比較的自由に移動できるのはそれだけで、かなり嬉しい。
時間の変化で空気の色が刻々と変わって行くのもちゃんと表現してあって、夕暮れが迫るとたしかに切なくなります。
釣り竿や昆虫採集セットなど、仕掛けの類も実に丁寧で、小道具一つ一つに細かく手を入れてあります。
また登場人物たちが良くしゃべります。多量の音声が入れてあるようです。しかしちょっと語りが多い。特に字幕付きで聞いていると、かなりこっぱずかしいです。今は字幕なしてプレイしています。そうすると恥ずかしい台詞も比較的さらりと聞けます。
今はまだ8月の頭の所をやっています。
すでにプレイし終わった人の話を聞くと、最後あたりになると、どうしても箱庭感が出てしまうのが辛いとのことでした。そりゃCD一枚に入る量は限られてますので、仕方がないかな、と思いますが。とりあえず今の段階ではまだ見ていない部分が圧倒的に多いので、与えられた空間に閉じこめられている感覚は少ないです。(ということは今が一番良い時期かも)
また進んだらレポートします。
2000/10/30
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ゲームレポートのつづきです。
夏休みが終わりました。いくつかのイベントはありましたが、特段大きく盛り上がるでもない静かな終わり方でした。だんだん蝶が少なくなって、コオロギやトンボが多くなってくると寂しいです。
8月の終わりに近づくと焦りに似た気持ちに襲われました。8月29日におじさんの工房に行ったら、「新しい凧を作ってあげたいけど、帰る日までに出来あがらないからゴメンね」と言われて、ショックでした。いいから作って、と言いたかった。
凧あげ、面白かったです。あまり難しいこつはないのですが、凧糸の振動が手に伝わってくるので、上下左右に動かしたり、糸を巻いたりゆるめたりして調節します。うまく風に乗って、夕暮れの空に140mばかりも上昇したときの気持ちいいこと。久しぶりに本物の凧あげがしたくなった。
蝶集めや魚釣り、虫相撲などは、あまりできなかった。次回、2度目の夏休みでトライしようとおもう。
それから登場人物とのおしゃべりですが、1975年の設定でして、つぼをついてます。ファットくんに「ライダースナックってサッポロポテト姉妹品って書いてあるけど、全然味違うよね」と言われて、思わずうなづいてしまった。いとこの詩(しらべ)ちゃんとする給食の話も懐かしい。
途中、いとこの女の子たちのエピソードもいくつかあるのですが、一緒に遊んだりはほとんどしません。全体に男の子の夏休みです。
そういえば女の子って夏休みはどんな風に過ごしていたのだろう。同じなのかな。
満点ではないけれど、なかなか良いものでした。昔、ファミコンで『イーハトーボ物語』という宮沢賢治の童話を元にしたゲームをやりましたが、あれに通じるものがあるように思います。
またずいぶん前にチミーから『夏休み』というマックのゲームをもらって遊びました。それも思い出しました。あのゲームもなかなか良く作ってあったよね。話の展開の仕方がチミーの小説に似てるなぁと思ったおぼえがある。
私の夏休みの思い出といえば、山の中の祖母の家で過ごした夏休みがやはり一番印象に残っています。中学になってからは自転車で行ったりもしました。二抱えもある大黒柱のある、崖の上の古い民家で、井戸から組み上げる水が冷たかった。
2000/10/31
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