子どもとマスターする50の考える技術・話す技術 - イラスト版ロジカル・コミュニケーション-
三森ゆりか, つくば言語技術教育研究所
最初のあたりは娘と一緒に、途中からは、娘と別々に読んだ。良くできた本だ。イラストもかわいい。
基礎編、実践編、応用編に分かれている。後半になるほど難しい内容になる。
しかし、何より基礎編だ。ちょっと見回しただけで自分を含め、まわりの大人達がてんでできていない。
基礎編の目次:
- こんなときになんていう?
- 人に物をたのむとき
- 相手の目を見て話をしよう
- ありがとう。でも...
- だれのことをいっているの?
- 「みんな」ってだれ?
- 「あれ」ってなに?
- きちんと最後までいおう
- 「知らない」「別に」って、どういう意味?
- 「ちょっと」って、どういう意味?
- 「とか」弁
- ○○くらい
- どうして?なぜ?
- ○○はどうしますか?
- それでどうだった?
- かみ合った問答をしよう
特に残念な事に年配の人ほどできていなかったりする。とりあえず、この16項目ができていたら、あんなトラブルや、こんな悶着はおきないだろうにと思う事が多数ある。
日本人はフィーリング・コミュニケーションは全体に上手だ。まわりの雰囲気を察知して、空気を読んで話をする。しかし職場でも地域でも、村社会がなくなって、全然知らない人同士が、ある日から突然一緒に付き合うという機会が増えている。
まず「飲ミニケーション」が通用しない。そういう時に、大事なのがロジカル・コミュニケーション、もしくはクリティカル・コミュニケーションと呼ばれるコミュニケーションスキルだ。
今の子ども達にはもちろん必要だが、職場で村慣れした男性諸氏に、今もっとも必要とされているスキルかと思う。振り返って自省したい。