夜消える

夜消える
藤沢周平
夜消える (文春文庫)


藤沢周平の短編集を久しぶりに読んだ。いい年をした(中年以上)男女の機微を描く小説ばかりである。どもれ大人の人間関係で、子供の頃は、まったくピンとこなかっただろうが、この年になって読むと、どれも実感がある。

「踊る手」「遠ざかる声」「初つばめ」など、藤沢ファンが勧める短編が収録されている。うむ、味わい深い。

なお「踊る手」は良いのだけど、私には少し作り物めいた感じがした。どの短編が好きかで、占いができそうだ。